今日の気になる情報をお届けします。 
VPNによる防火長城の回避法が中国国内で普及?
中国のインターネットには大きな壁が立ちはだかっている。
その壁のために、中国のネットユーザーはGoogle、Facebook
Twitterなどの海外サイトを利用することができない。
自国の歴史や、現在の出来事について、正しい情報を
得ることができない。
政治的な発言も制限される。
そして習政権は、ネットをますます厳しい統制下に
置こうとしている。
それでも中国のネットユーザーは、世界につながるルートを
どうにか持っているようだ。
中国共産党に都合の悪い情報はシャットアウト中国のネット検閲は悪名が高い。
ブルームバーグは、中国は、中国共産党の方針への異議と
党が危険とみなす情報を抑圧するために、世界で最も徹底的な
インターネット検閲制度の1つを用いていると語る。
海外サイトへのアクセスが遮断されるほか
・ソーシャルメディアの投稿が削除される
・検索語句がブロックされることがある
としている。
最近では「パナマ文書」に関する情報が検閲対象となった。
このネット検閲システムは通称
「防火長城(グレート・ファイアウオール)」
ファイアウオール(防火壁)と万里の長城(グレート・ウオール)を
掛け合わせている。
フィナンシャル・タイムズ紙(FT)によると
2003年から運用されているという。
ソウルデジタル大学中国学科のイ・ミンジャ教授は中央日報で
ネット検閲に携わっている人員について、サイバー警察だけで3万人
インターネット管理人員が30万人に達するという噂があると述べている。
この防火長城は中国のネットユーザーには大変評判が悪い。
それもそのはず、これのせいで、Google、Facebook、Twitter
YouTube、一部ニュースサイトなど、さまざまなウェブサイトや
サービスが利用できないからだ
(どのサイトがブロックされているかは「GreatFire.org」という
サイトで確認できる)
この防火長城の開発で中心的役割を果たし、「防火壁の父」と
呼ばれる方浜興氏が先日、中国の大学での特別講義中に
韓国のウェブサイトにアクセスしようとして、自ら防火長城に
ブロックされるという出来事があった。
この皮肉な事態に、中国のソーシャルメディアは
大いに沸いたようだ。
TIME誌によると、方氏は中国ではいささか嫌われ者になっており
2011年には、怒ったブロガーによって卵と靴を投げつけられた
ことさえあるという。
VPNを利用して海外サイトにアクセスこの話にはさらに落ちがあり、FTによると、方氏はその後
学生たちに仮想プライベートネットワーク(VPN)を使用して
防火長城を迂回する方法を平然と教えてみせたとのことである。
アクセス制限を迂回するためにVPNを経由するという方法は
TIME誌によれば、多くの中国人が使用しているものだ。
WIRED(UK版)が統計ポータルサイトStatistaのデータとして
伝えるところによると、昨年10~12月、中国のネットユーザーの
29%がVPNを使用したそうである。
なお、中国ネットワークインフォメーションセンターによると
中国のネットユーザー数は昨年末時点で6億8800万人だった。
TIME誌によると、個人ユーザーは政府機関に未登録の
商用VPNサービスを利用するが、これらのサービスは
公式には禁止されているという。
とはいえ、これまでに未登録VPNの利用で起訴された人はいないそうだ。
FTによると、中国の官僚の間でも、VPNを使用して海外サイトの
アクセス制限を迂回する方法は広く普及している。
世界全体で何が起こっているかを知る必要のある中国官僚にとって
ブロックされているサイトにアクセスするために、VPNサービスや
その他の回避法は非常に需要が高い、と大勢の元中国官僚が
内密に語っているとのことだ。
(ただし、そこで使用されているVPNサービスはおそらく公的なものだろう)
次回に続きます。
【関連情報】
GHQ焚書図書開封7 ~戦前の日本人が見抜いた中国の本質~
突然死の危機に陥る中国と韓国: 悪あがきを繰り返し
中国ネット最前線―「情報統制」と「民主化」
「網民」の反乱 ネットは中国を変えるか?
最後まで、お読みいただきありがとうございました。次回もよろしくね!
↑ ポチっと押してネ!
この記事の著作権は、まぐまぐニュース!に帰属します!